バカラで1000万勝つまで帰れまテン最終日
バカラで1000万勝利し、WSOP(ポーカー世界大会)を目指すチャレンジです。1日目から読みたい人はこちらからどうぞ。
心が落ち着かなくてずっとこのクリスタルを眺めてました▼
3日目でオールイン4連続を成功させ20万円から280万円まで軍資金を戻しました。
ここまでシステムベットを無視して戦ったのもWSOPの為。
世界大会に出れなければなんの意味もないという執念からです。
バカラプレイヤーとしてはあるまじき行為のため、心はどんよりしているのですがここからもオールインでの戦いが待っています。
なぜなら、残り1日で1000万円まで到達するにはもうそれしか方法がない。
アカギよ、、、
我に力を、、、、(錯乱)
台風でもう一日チャンスがある?
起床しお仕事のチェック。
メンタルを保つためにもギャンブル以外で日本円を稼ぐことは大事です。
収入源がギャンブル一つならもうとっくに心が折れていたかもしれません。
ふとツイッターを見るとどうやらマカオに台風が接近している模様。
帰れるかな... https://t.co/3QDfMrOWjQ
— 銭げばお/SHARK? (@zenigebazura1) 2018年6月7日
部屋の外は大したことないのですが、そこそこの勢力。
流石に台風だと飛行機は飛びませんから、妻も1日遅れることは了承してくれるでしょう。
でも飛行機が飛んだら?
そもそも今その目に流れは見えているのか?
答えはノーです。
ふと浮かんだ考えを振り払ってカジノフロアに降りました。
オールインに向けて最後の心の準備
巨大ワンちゃんをぼーっと見つめてました▼
カジノフロアに降りて真っ先にやったことはチップの両替。
前日オールイン4連続時にチップの種類が様々になっていたことと、興奮したこともあって両替をしていませんでした。
ポケットにそこそこ入っているチップをまず交換します。
少し余っている分は余っていた香港ドルから出して
黄緑のチップ(1枚5万HKD)4枚になりました。
ギャラクシーマカオでは高額になるに連れ徐々にチップが大きくなり、5万HKDチップはちょうど小さめのクッキーくらいのサイズです。
チップの魔力を改めて感じながらオールインできる罫線を探します。
はっきり言ってこの時点で心は少し折れかけていました。
なぜならオールイン自体がシステムベットではご法度なこと。
そもそもポーカーに出る予定が急遽変わっていたことなど、挑んではいけない戦いだと感じていたからです。
今手にある280万円という額は大金も大金。
今までに自分ではベットしたことがないほどの高額です。
ぐるぐるとフロアを歩きはじめました。
ここでなんとなく原点300万円に20万円足りないことが気になり(すでに負けている)、ATMで追加2万HKD分を下ろしチップに。
これで22万HKD(307万円)一発ベットの準備が整いました。
運命を託す罫線を決める!渾身の絞りへ
午前でも賑わっているバカラテーブル。
ギャラクシーカジノは一般フロアでもハイレートなので50万円、100万円くらいの勝負は珍しくありません。
前回のようにツラが続いたイナゴタワーができるとわっと人が群がり、人知れず誰もいないテーブルで数百万円の勝負をしているおじさんなんかもいます。
今更になって意味不明なことを考えながら歩くこと1時間。
300万円を託す運命の罫線を見つけました。
バンカー、プレイヤーときれいに4回づつ続いて、必ず5回目にツラが切れるという奇跡的な罫線。
3回くらいは続くことはあっても、5回目までとなると滅多にお目にかかれません。
この矢印部分、、、
次のバンカーが他と同じように4回続くはず!
正直激レアとまではいかないものの、この状態にも関わらず対して人が集まっていなかった所に運命を感じました。
一つだけ空いていた席を取られない内に素早く座り、300万円分のチップをバンカーに叩きつけました。
すでにみんなも同じようにバンカーで腹が決まっているらしく、バンカーにコマが出揃っています。
一番ベットしているのは僕で、2番目がすぐ隣のおじさんで100万円くらい。
ざっと見てテーブルには僕の分も合わせて450万円ほどのチップがありました。
100万HKD(1400万円)チップが乱入!
熱気を察したのかギャラリーが集まり、さらに立ちがけでチップが追加されていきます。
タイやペアにもそれなりにチップが置かれお祭り状態に。
誰もプレイヤーには賭けていないので、カジノとしてはプレイヤー側に勝ってほしい瞬間ですね。
とここで、後ろからなにやら中国人のおじさんが慌てて何か喋ってきました。
全体に何か声をかけると、一番反対側にいるおじさんが離席。
どうやら席を変わってくれと頼んだのでしょう。
通常であれば置いてやるからチップ貸せで終わるのですが、変わったということは??
新たに席に着いたのは「普通のおっさん」です。(スマン)
が、しかし!!
次の瞬間、おっさんがバンカー側に見たこともないチップを置きました。
それは板チョコよりもちょっと大きく色はオレンジ。
通常の丸いチップよりはるかにでかいため、バンカー側からはみ出しプレイヤー側にもかかっているほどです。
みんなでチップを覗き込むと、そこには
1000000
の文字が!
なんと100万HKDチップでした。
そんなに賭けれるの?まずそう思いました。
そもそも一般フロアのマックスベットは高くて500万円くらい、韓国だと250万円くらいが最高です。
テーブル横の掲示板を確認すると驚き。
なんと200万HKD(2800万円)までベット可能になっていました。
これはマカオの他のカジノに比べても断然高いです。
ディーラーは特に驚く様子もなく「チッチッ」と口を鳴らし責任者を呼ぶとチップを確認。
おじさんと話はじめました。
おじさんと銭ゲバチップだけでも1700万円!そこで最大のミス
通常板チョコチップを一般フロアでベットするのは滅多にいないのでしょう。
ちゃんとバンカー側にかけるの?的なことを責任者がおじさんに聞いています。
おじさんは板チョコチップ以外にも1万HKDチップをそこそこ持っていて、それで賭ければ?的なことも言っていたような気がします。
兎にも角にも、おじさんはバーっと喋ってバンカー側にチップが固定。
責任者は紙を持ってきて様子を記入します。
後ろからもう一人責任者が来ました。
さらにおじさんは、それぞれのペアに1万HKDを5枚(70万円)ずつベット。
またまた場が盛り上がります。
ペアは配られた2枚のカードが揃えば11倍で配当がつきますすがそうそう都合よく来ることはありません。
それを見て後ろからギャラリーの追加チップがあり、興奮は最高潮へ。
おじさんと僕のチップだけでも1700万円。
場には総額2000万円以上のチップがあります。
テーブルの上に一軒家が載っている感じ。
ノーモアベット。
ディーラーが遮ぎりいよいよゲームが開始されます。
カードが配られる段になってようやく大変なことに気づきました。
そうです。
300万円という過去最高のベットを賭けたものの、1400万円賭けたおじさんに絞る権利は移ってしまいました。
やっちまったーーーーーー!!!!!
自分で絞れずに負けたらめちゃくちゃ後悔します。
どうしよう!!!どうしよう!!!
マジで焦りました。
まさかの銭ゲバ指名!超緊張の絞り始まる
その時、なんとおじさんがありえない行動をとったのです。
渡されたカードをディーラーに返して、僕を指さしました!!!
自分からあえてテーブルに座ってきて、さらに高額をベットして自ら絞らない!?
しかもペアまでかけておいて?
これは通常ありえないことです。
例えばどんなカードでも相手に勝ってしまうプレイヤーがいた場合なんかはその人にのって
「お前がついてるよな!」
という意味で指名しますがおじさんは何も知らないはずですし、僕もさっき座ったばかりです。
皆も驚きましたが、焦りもあってさらに2倍驚きました。
もしかしたら、やっちまった!!というのが出ていたのかもしれません。。。
兎にも角にも、運命の2枚のカードが僕に渡されました。
※カジノは撮影禁止ですが、最高に興奮したので臨場感を出すためにカードを用意しました▼
下が緑の羅紗だと思ってご覧くださいませ。
300万円が過去最高額ということもさながら、すでにテーブルはイレギュラーの連続で沸騰しています。
人の熱気を感じ頭も沸いている中、超緊張の絞りが始まりました。
プレイヤーは、、、「?」。再現勝負をご覧ください
手渡された2枚のカードはいつもと違いもはや僕だけのものではありません。
高額ベットするときはできるだけ誰もいないテーブルで、一人でじっくりと絞る。
メンタルを保つためにもそうしてきましたが、この2枚のカードに2000万円以上がかかっています。
となると、ここでは実況しながらの絞りが必要となってくるわけです。
縦からカードをめくって足がある。
横から絞って「ツーサイド」「スリーサイド」どっちなのか?
僕もそれなりにバカラをやっていますから、中国語で伝えるくらいはできるのですがよりみんなで楽しむためにいつもと違う絞りをすることにしました。
とにもかくにも、まずはプレイヤーから。
自分が良い手を出した時にディーラーからさらっとひっくり返されるのはたまりません。
ディーラーにプレイヤーオープンを促します。
テーブルの周りにあるたくさんの瞳が2枚のカードに注がれ、皆が口々に叫びます。
「シャオシャオ!!!!」
これは小さい数が出ろという意味。
20人くらいが一斉にこれをいうので当然そこら中に声が響きます。
テーブルに着席してる人は言葉を発しながら、テーブルを手のひらで叩きつけ大合唱。
僕も手のひらに2枚のカードを握ったまま真剣にカード2枚を見つめました。
伏せられた2枚のカードがゆっくりとめくられていきます。
そして、オープン。
うわぁ。。。。
【8(ナチュラルエイト)】
バカラ最強の9の次に強く、確率的にいうとほぼ負けなしの数字が出ました。
ほんとこれを見たとき、、、
ウワァーーーーーーではなく、うわぁ。。。
心の中に静かに声が響きました。
テーブルに着席した人は落胆しながら、テーブルを叩き、ギャラリーも悲鳴をあげます。
でも、それでもまだ負けではありません。
8を出せば引き分け。
9を出せば勝ち。
ほぼ負けでも、ここから刺し返すことは十分に起こりえます。
何しろ、ここにたどり着くまでにこの罫線を経ています。
僕も全然諦めていませんでした。
その意思が伝わったのか、みんなからも激励が飛び始めます。
ここで決めていた通り、みんなが見やすい絞りのポーズをとりました。
通常はこのようにカードにテーブルをつけたままじわじわとめくるのですが
今回はこのようにカードを重ねてもち
表にした後にゆっくりと2枚目を見ていく形をとります。
カードを自分だけじゃなく他の人にも見えるようにすれば、ある程度はみんながカードを見れるようになります。
ともかく、意を決して表にします。
一枚目は「クイーン」!
絵札、10は0点。
つまり後ろに隠れている数字が「8」であれば引き分け、「9」であれば勝ち!
この絞り方にとってはある意味最良の数字が出ました。
ここから上のカードを親指の腹で下に少しずつ下げていきます。
もちろん、絵札はすでに決まっています。
なのでカードの目が変わることはないのですが、この絞りによって、絞る人によって絵柄が変わるとも信じられているほど
熱中する魔力があります。
一気に下げるのではなく、じっくりと。じっくりと。
本当に2分、3分かけてゆっくりとずらす人もいるほどです。
少しずつ。少しずつ。
ちらっと赤が見えました。
さらにゆっくりと。
そしてマークの頭が見えます。
ギャラリーからも歓声が上がりました。
なぜなら、若干丸いフォルムだからです。
エースや4であれば尖った形の頭が、キングやジャック、3ならば数字の頭は一直線です。
丸みを帯びているということは8か、9の可能性は十分に考えられます。
もう頭は最高潮に興奮していますが、数字を追うことだけは冷静です。
よし!!!
よしよし!!!!
とにかくじっくりとじっくりと絵札を変えてやるくらいの気持ちで下に下げていきます。
ギャラリーから「セイピン」のコールが起きます。
これはいわゆるフォーサイドのことで「9」というカードは横のラインが「4つマーク」がつくためセイピンと呼ばれます。
これは主に伏せた時の絞りで叫ばれるて同じセイピンに「10」があるため、危険といえば危険ですが構わずみんなは叫びます。
セイピン!!!
セイピン!!!!!
そして、、、
よし!!!!よし!!!!!
これは8か、9が十分にありえる!!!!
期待がもてる形になってきました。
ギャラリーからさらなる歓声が上がって、この後はもうじっくりじっくり絞っていきます。
続けて、、、
この少しのずらしが勝負!!
ここで8か9の中間線が見えれば、、、
9!!???
8はなんとなく形的になさそう!!!!
9!!!!
そのためには、線が見えてくれ!!!!
線!!!!
線!!!
線!!!!
これを引ければ600万円!!
みんな合わせて4000万円!!!!!
祈るようにして、最後グッとカードを下に下げました。
、、、
、、、、
、、、、、、
??!?!?!?!?!?!
クイーン。
バンカー0、プレイヤーナチュラルエイト。
プレイヤーの勝利。
敗北しました。
そうです。
8か、9にしては幅が細すぎたのです。
いつもこの絞りをやらないからこそそのちょっとした幅の太さに気づかず、カードが曲がっていたため
皆も一緒に幻想を見ていたのでした。
心臓がバックバクの中、全員分のチップが片付けられていきました。
WSOPチャレンジ最終日結果
VIPフロアまでは程遠く▼
こうして僕は全てのチップを失いました。
一気に散り散りになるギャラリー。
残念がってはいますが、1日になんども繰り広げられている光景です。
ふと、おじさんを見ると大して落ち込んでいません。
違いました。
そういえばおじさんは両方のペアに賭けていたのです。
5万HKD(70万円)がダブルで11倍に1540万円を回収しました。
つまりほぼプラマイゼロ。
奇跡すぎる。
おそらく、ペアが出た時点で皆興奮して口々に叫んでいたと思うのですが、僕自身がいっぱいいっぱいで気づくことができていませんでした。
おじさんはそのまま席をたちどこかへ。
僕も静かに席を立ちました。
こうして、全てを賭けた戦いはマイナス327万円で終了となりました。
次回、帰国とWSOPチャレンジについてのまとめ編です。